キョウリュウジャーVSゴーバスターズ


戦隊ヒーロー同士が戦う

特撮作品で人気、という括りを使うと対立を生むでしょう。なにせ誰がどの戦隊を一番好きかで話すとしたら、似たものの趣味を持つ人同士、討論は恐らく終わりを知らない。それこそ一日語り明かしても答えどころか、互いの溝を深めるかもしれない事態になってしまうかもしれない。それを通り越せば友情的な展開になるのかもしれませんが、第三者からすればそこまですることか、と突っ込まれるでしょう。ですがそれだけ熱くなれるからこそ、戦隊ヒーローは人気を呼んでいるのだ。

現在までに放送されている特撮もののヒーロー作品は、この日本では主に二本柱で形成されています。1つは『仮面ライダーシリーズ』、もう1つは『戦隊シリーズ』だ。このどちらが一番好きかでも揉めるかも知れませんが、ここでは主に後者の戦隊ヒーローシリーズに焦点をおいてみよう。といっても、流石に全ての作品を取り上げていると時間が限りなく足りないため、主に2012年から2014年までの間のものを今回はピックアップします。

東映系で公開されたこの映画は、特撮ヒーロー物の中でも特に人気があるシリーズです。仮面ライダーからの流れを受け継ぐ「スーパー戦隊シリーズ」は、出演者のみならず、主題歌までもが大きなブームとなった話題作で、『獣電戦隊キョウリュウジャー』はキャストの竜星涼が最も活躍した作品の1つとなりました。スーパー戦隊VSシリーズなどで人気となったキャラクターたちは、今後インターネットの世界でも活躍をする予定です。特撮ヒーローブームと同じく、出金の早いカジノも大きな話題を呼んでいます。ネットの中のカジノでは、アバターを使い、自分だけのヒーローを作り上げて遊べるカジノゲームがあります。RPG系や他のプレイヤーのヒーローと対戦する戦闘型のカジノゲームで遊ぶ事ができます。

作品と言っても今回は主に映画作品から読み解く、今時の戦隊ヒーローとは何かを考えていこうと思う。その中でも2014年に公開された映画『獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!
さらば永遠の友よ』、こちらからまずは入っていこう。

獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦! さらば永遠の友よ 概要

特撮ヒーローものの映画として2014年に公開されたこちらの作品、主力となるヒーローは『獣電戦隊キョウリュウジャー』と『特命戦隊ゴーバスターズ』の二作品が当てはまります。どちらも正義の見方なんですが、タイトルからして戦う展開なのが見て取れるはずだ。字の通り、作中で血みどろでボッコボコな展開があるのか、などという奇抜すぎる話は全くありません。特撮ヒーローの作品でそんな恐ろしい内容だったら、見ている子どもたち全員にトラウマを植えかねません。大体特撮ヒーロー作品は真面目の中にちょっとオトボケな展開が混ざっているのが丁度良いのだ。それでも大人になって冷静に見ていると、『――?』と疑問符が浮かんできますが、まぁ気にしないでおきたい。

長々と話しているが、とりあえずこちらの映画作品がどんな内容なのかをあらすじから見ていこう。

あらすじ

宇宙の戦神と称される怪物、宇宙大恐竜ボルドスが障害となる自分の敵を排除するために出現した。その下準備として自身の手先であるネオグリフォーザーとネオガイルドンを地球へ派遣し、かつてその名を馳せた恐竜戦隊ジュウレンジャーと爆竜戦隊アバレンジャーらに襲いかかるのだった。突然の奇襲に為すすべなく、ダイノホープと呼ばれる未知の力を奪われ、それぞれのリーダーであるティラノレンジャーとアバレッドが洗脳・手下へと成り下がってしまう。

次の段階としてボルドスは特命戦隊ゴーバスターズによって壊滅させられたヴァグラスを復活させて結託し、ボルドス復活計画へ更に前進するのだった。一方この騒ぎを嗅ぎつけたゴーバスターズは彼らを阻止するために行動する。さらにボルドスは次の一手として獣電戦隊キョウリュウジャーへと狙いを定めるのだった。

陰謀が蠢く中でキョウリュウジャーも異変に気づいてゴーバスターズと協力し迎え撃とうとするも、ネオグリフォーザーによってガブティラが敗北したためダイノホープを奪われ、キョウリュウジャーは皆一様に洗脳されてしまうのだった。ボルドスの配下になったキョウリュウジャーは黒い衣服を纏って過去へ飛び、恐竜ハンターとして恐竜たちを絶滅させるために活動してしまうのだった。

果たして彼らの運命は、ゴーバスターズ、並びに洗脳されたヒーローたちは悪に打ち勝つことが出来るのか。

整理すると

タイトルから推察すれば二作品のヒーロー作品が参戦しているように見える。実際誰もがそう思ったはずですが、予告編が公開された時から何かがおかしいと薄っすら気づいた人もいるでしょう。そう、何故かリーダー格の赤い人達が4人もいることに。公開されていく情報をまとめていくと、この映画一本だけで登場するヒーローの数は多い。誰が主人公なんだろうと一瞬迷うかもしれませんが、ここでの主役は一応、キョウリュウレッドこと桐生ダイゴが主人公となっているので彼に焦点を当てると良い。

この映画ではキョウリュウジャーとゴーバスターズ、この二作品が主要の特撮作品となっている。更に加えて、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』と『爆竜戦隊アバレンジャー』の二作品からもレッドなリーダーさんが参戦しています。ファンからすれば好きな作品のヒーローが出てくるなんて、と楽しめる要素ではあるでしょうが、こうしてまとめると脚本を書くだけでも苦労しているんだろうなぁと感じてhしまうのは、大人ならではの視点ではなかろうか。

終盤の展開は

そんな子供ならとにかく喜びそうな映画作品の終盤には、それはもうこれでもかこれでもかとてんこ盛りな展開が待っている。各々の作品で劇中で死亡が確認されているはずのキャラクターが突如として登場したり、また援軍と称して颯爽と駆けつけてくるなど頼もしい。やがてボルドスの野望が一歩直前までにいく最中で肝心のダイノホープを取り戻した一行は、奪われた能力全てを取り戻して正義の味方勢揃いで悪との最終決戦に挑むのだった。

正直言うと、それはもうすごい光景だの一言に尽きる。この頃の作品は時系列的に繋がりを持つ、あるいは関連するテーマのもとでリンクさせて劇場作品に登場させることも出来るのも、やはり計算しての事なのだろうか。あるいは最初からそういう展開でシリーズを推し進めているのかと思いたくなるが、その部分についてはなんとも言えないところだろう。とはいえ、最初はハラハラさせられて、正義の味方が悪の味方に成り下がってしまうなどの内容は、秀逸だ。

大人になるとこうした特撮ヒーロー作品からは必然と縁遠くなってしまうので、興味があるならDVDなどを借りてみるのも一興。懐かしいと感じつつ、最近の特撮ヒーローがどのように自分の知るヒーローたちから進化したのか、そこを紐解いて見るだけでも十分価値はある。